パシーマのデータ一覧

もくじ

1 通気性データ

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2 吸水性データ

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3 放湿性データ

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4 毛羽発生データ

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5 快眠データその1

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6 快眠データその2
日本生理人類学会誌 Vol.6 特別号(2)
第46回大会要旨集(大阪2001年10月)
寝具素材の違いが睡眠時の人体生理に与える影響

Effects of different materials in the bedding on physiological and

psychological reactions during nocturnal sleep


○河村真由美*1、登倉尋實*1,Dominika Kanikowska*1、梯禮一郎*2、梯恒三*2

Mayumi KAWAMURA,Hiromi TOKURA,Dominika KANIKOWSKA,

Reiichirou KAKEHASHI,Kouzou KAKEHASHI

1.はじめに
私たちが生活していく上で、睡眠は非常に重要なものである。特に蒸し暑い夏季に使用する寝具は、吸湿性・放湿性・通気性の優れたものが好まれる。今回の実験では綿100%の一般的な寝具と、ガーゼ・脱脂綿から構成された吸湿性・放湿性・通気性の優れた寝具を用い、寝具素材の違いが睡眠に与える影響を比較検討した。

2.方法
被験者は、健康な女子学生8名(21.9±2.0歳)であり、月経周期は、排卵期を除く卵胞期もしくは黄体期に統一して行った。すべての被験者は事前に実験の目的、方法について説明し文書で同意を得た。実験は被験者の自宅で行い、平成13年6月~7月に実施した。寝具は綿の掛寝具、敷寝具、Tシャツ・短パン(以下、sample1と呼ぶ)、ガーゼ・脱脂綿の掛寝具、敷寝具、ネグリジェ(以下、sample2と呼ぶ)の2種類とした。sample2の各寝具は、中綿の脱脂綿85%・ポリプロピレン15%を、ガーゼ綿100%で両側から挟み込み、キルティング加工をしたものである。実験手順については、21時から2時間の安静を保ち、23時に入床、翌朝7時に起床した。最初の夜は adaptation night としてデータはとらなかった。同じ被験者が同日の21時から2時間の安静を保った後、23時に入床、翌朝7時に起床し、睡眠感評価アンケートに記入後採尿、8時30分に採血を行った。以上の繰り返しを2種類の寝具で行った。また、尿量に影響を与えないようにするために、実験期間中、覚醒時の水分摂取量を 1l/day とした。食事についてはなるべく同じものを同じ分量食べるように指示した。測定項目は直腸温度、皮膚温度(2箇所;左胸部、左足背部)、寝床内温度(背部)、血清中の IgA 、Acute phase proteins として AGP 、Tf 、ACT 、Hp、尿中のメラトニン、カテコールアミン(アドレナリン、ノルアドレナリン)および睡眠に対する OSA 睡眠調査票での評価である。

3.結果
1)直腸温
図1は睡眠中(23:00~7:00)の平均直腸温(n=6)を sample1 と sample2 間で比較したものである。図からわかるように、入床後から午前 3 時迄の 4 時間は sample2 において低く維持される傾向が認められた(P<0.10 by two way ANOVA with repeated measure)。午前3時から午前7時迄には有意な差がなかった。



2)OSA 睡眠調査
図2に示すように、睡眠維持(Sleeping Maintenance)と気がかり(Worries)は sample2 で高い score を示す傾向があった。寝つき(Sleep Initiation)は sample2 で有意に大きい値を示した。



3)夜間睡眠中の尿中カテコールアミン分泌量 図3および図4に示すように、アドレナリン、ノルアドレナリンは有意に sample2 で値が低かった(p<0.01対応あるt検定)。


3)Actute phase proteins
起床後1時間30分後に測定した。AGP(α 1-acid glycoprotein)、Tf(transferring)は sample2 で有意に低い値を示した。


4)Discussion
直腸温は入床後最初の4時間において、 sample2 で低い値を示す傾向があった。このことが深い睡眠を導き、寝つきの向上を促したと思われる。また、 sample2 で睡眠中のカテコールアミンの分泌量が少なかったことは、体がよりふかいリラクゼーション状態であったことを意味している。さらに sample2 で AGP の値が低く、Tfの値が高かったことは、起床後の体が stressful な状態ではなかったと推測されよう。 sample2 は生理・心理的な反応から、深い睡眠に適していることが示唆されたが、睡眠と寝具・寝衣材料との関係の研究は今後の課題だろう。sample2 の大きな吸湿性が関与している可能性は大きいと思われる。

《連絡先》
河村真由美 1*奈良女子大学生活環境学部生活健康学講座
奈良市北魚屋西町
e-mail:yam.kawamuya@cc.narawu.ac.jp
登倉尋實 同上
Dominika Kanikowska 同上
梯禮一郎 *2龍宮株式会社 福岡県浮羽郡吉井町大字新治278
梯恒三 同上
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7 寝具用キルティング素材の触感評価

福岡女子大学 桑野 裕子
龍宮株式会社 梯 恒三
福岡女子大学 深沢 太香子
福岡県工業技術センター 泊 有佐

目的
 近年,キルティング素材を用いた寝具が開発された.この寝具は,肌触りが良く,快適な睡眠が得られやすいため,利用者が増加している.しかも,使用するほど,肌触りは良好となることが利用者より多数報告されている.本研究では,この寝具がもたらしている“良好な肌触り”について,KESより各風合いを得て,客観的に検討することを目的とした.
触感評価と力学的特性の測定
 試料である寝具用キルティング素材は,表裏生地(ガーゼ:綿100%)と中綿(脱脂綿85%,ポリプロピレン15%)より構成されている.これをJIS L O217に準じて,0回(LO),1回(L1),5回(L2),10回(L3),15回(L4)洗濯を行い,それらを試料として使用した.
 女子学生 120 名を対象に,手による触感評価を行った.評価項目には,感覚に関する13項日と,感情に関する5項目を設問した.各設問について,被験者には4段階で評価させた.
 力学特性の測定では,KES-Fシステムを用いて,引張り特性,圧縮特性,表面特性,熱的物性を測定した.そして,測定値より,基本風合い値であるKOSHI, NUMERI,SOFUTOSA,SHARIを算出した.
結果および考察
 触感覚に関する13項目を用いて主成分分析を行った.その結果,試料の触り心地は,「なめらかさ」(寄与率25.9%),「エアリー感」(寄与率23.3%),「表面感(産毛程度の毛羽立ち)」(寄与率10.8%)の3主成分(累積寄与率59.1%)より説明できることがわかった.これらの抽出された主成分は,「なめらかさ」は試料表面同士をこする,「エアリー感」は試料を握る,「表面感」は試料表面を微細な力でなぞる,という動作より得られる触感である.したがって,被験者は,これらの3動作より本試料の触感を評価したものと考えられる.各主成分の評価得点に対する洗濯条件の影響について,分散分析を行った結果,洗濯回数の増加によって,「なめらかさ」は有意に緩やかに減少して(p<0.001)いることがわかった.他方,洗濯回数の増加に応じて,「表面感」と「エアリー感」は有意に緩やかに増加していることがわかった(p<0.05とp<0.001).

表1 基本風合いと相関性の高い触感評価項目

図1 洗濯回数による基本風合いの変化 図2 SOFUTOSAの風合い値と第2主成分の
評価得点との関係
 図1に,基本風合いの結果を示す.KOSHI,SHARI, NUMERIの基本風合いは,洗濯回数が増加するにつれて低下した.一方,SOFUTOSAの風合いは,洗濯によって,良好となる結果を示した.各基本風合いと各主成分の評価得点との間には,有意な相関性は認められなかった.しかし,基本風合いと有意な相関性もしくはその傾向の認められた触感の評価項目で,かつ感情の評価項目の「好き」と「快適」とも有意な相関性の認められたのは,「ふわっと感」と「柔らかさ」であった.これら2触感項目は,表1に示すとおり,KOSHI,NUMERI,SHARIとの間には負の高い相関性を,SOFUTOSAとの間には正の高い相関性を示した.
 「ふわっと感」と 「柔らかさ」は,第2主成分「エアリー感」に含まれる触感の評価項目である.そこで,正の相関を示したSOFUTOSAに対する第2主成分の評価得点を図2に示す.SOFUTOSAが高値の場合,確かに,第2主成分においても高い評価が得られている.以上のことから,被験者は,KOSHI,NUMERI,SHARIが低く,SOFUTOSAの高い風合いを有する素材を,好ましく,かつ快適な肌触りをもたらす寝具であると評価していることが示唆された.
まとめ
 本試料の触感は,洗濯によってなめらかさが低下するものの,柔らかい毛羽立ちと試料中の空気感が増加する.これが,利用者の報告する,“使用するほど良好な肌触りになる”という評価であることが示唆された.
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8 乳児の夏季の寝床内気候~高湿度をコントロールする寝具の探求
2013年8月22日・23日 秋田 日本看護研究学会集会にて
川崎医療福祉大学医療福祉学部保健看護学科 池田 理恵先生
岡山大学大学院保健学研究科 深井 喜代子先生
川崎医科大学健康管理学 関 明穂先生
(第一報)綿わた布団の症例を増やして夏季の乳児の寝床内気候を検討したところ、ポリエステルわた布団に比べて綿わた布団は寝床内気候を良好に保つことが裏付けられた。
(第二報)普段使用しているポリエステルわたの敷きパッドとパシーマパットシーツを比較したところ、夏季の寝床内高湿度を調整する寝具として、パシーマパットシーツの成績は良好と考えられた。
との結果をいただきました。
高湿度をコントロールする寝具の探求(第一報) 高湿度をコントロールする寝具の探求(第二報)
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